すみーく内田
長く寒い冬が終わり日差しがまぶしく感じる春ですが、実はこの時期は寒暖差が大きく、体に負担がかかりやすい季節でもあります。
『三寒四温(さんかんしおん)とは寒い日が3日ほど続くと、そのあと4日ほど温暖な日が続き、また寒くなるというように7日周期で寒暖が繰り返される現象。日本では本来は冬の気候の特徴として使われたが、最近では春先に使われることが多い。 』
『日較差(にちかくさ)は、一定の場所における1日の最高気温と最低気温の差である。 』
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
このように、春は日によって、また1日のうちでも気温に大きく差があることが多く、個人的には「いつも寒いのを我慢している」イメージがあります。
・もう〇月だからさすがにダウンコートは着られない…
・〇月なのに暖房するのはおかしいかな…
桜の開花とともにそんな気持ちになって、冬のような気温の日につい薄着で出かけてしまったり、薄手のお布団に変えたら夜中に背中がゾクゾクなんてことも…。
屋外はもちろんですが、気をつけなければいけないのが1日のうちでも差が大きい室内温度。
今回は温度差が気になるそんな春に、なぜヒートショックが起こるのか、そしてどうしたら防ぐことができるのかを考えていきたいと思います。
年間のヒートショック発生数の月別推移
冬によく聞く「ヒートショック」ですが、実は寒暖差の大きい春も油断ができません。
ヒートショックは室内の「温度差」が体に及ぼす影響のことで、急に寒い場所に行くと体が体温を調節しようして血管を収縮し、血圧が急激に変化するために起こります。
※表:東京都健康長寿医療センター研究所 調査資料より
上記の表は2011年に入浴中の事故で亡くなった方の数です。
気温の低い12月~2月がピークですが、気になるのは秋(9月~11月)の合計1536件に比べて、春(3月~5月)は2521件と約1000件も多いということです。
ではなぜ、春にヒートショックがこんなに多く発生するのでしょうか。
一般的な日本の家の室内温度事情
新潟県や東北地方、北海道などの寒冷地では「高断熱住宅」が普及しているため、実はヒートショックの発生件数が少なく、その中でも1番少ないのが北海道、2位青森県、3位が沖縄県です。
一方、発生件数が多いのは北関東や中部地方、四国や九州地方など、比較的温暖なイメージの地域なのです。
理由としては、寒冷地以外では2重サッシの取付けや外断熱を施すなどの「高断熱住宅」の普及が進んでいないため、室内温度が外気温に左右されやすいこと、また局所暖房(その部屋のみを暖める)が一般的であることが考えられます。
※表:厚生労働省:人口動態統計(2014年)都道府県別・死因別・月別からグラフ化
ヒートショック対策のためには『最低室温17℃+最大温度差3℃~5℃』が適正と言われていますが、リビングなどの居住空間は良いとしても、脱衣所や浴室はどうでしょうか…。
寒いことが前提の冬には脱衣所などの非居住空間にも暖房対策をしているのに、季節が変わり「もう春だから」と暖房をしなくなると、特に北側に設置されていることが多い浴室・脱衣所・トイレの温度は、気温の低い日には外気温と同じくらいに下がってしまいます。
また、入浴をする夜間は昼間と比べると「日較差」で10℃以上の温度差になることもあります。
このように日によって、また、1日のうちでも温度差が大きくなる居住環境が、春にヒートショックが多い原因のひとつだと考えられます。
昼18℃♪ 夜6℃…
春のヒートショックを防ぐ3つの方法
その① 天気予報を小まめにチェックする
とてもアナログですが、その日の「最高&最低気温」を確認して、平均気温よりだいぶ低い、または前日と比べてかなり下がる、という日にはリビングなどの居住空間だけでなく、脱衣所・浴室・トイレの温度が下がりすぎないように対策をするようにしましょう。
暖房を入れるのが最適ですが、できない場合は比較的気温が高い昼間に入浴するなども方法のひとつです。
その② 部屋ごとの温度を計る
エアコンを使用する場合は「温度設定」をするので、リビングなどはだいたいの室温を把握しやすいと思います。一方、廊下や脱衣所などの温度はどうでしょうか…。
ちなみに、みなさまのご自宅に「温度計」はありますか?最近は100円ショップでも購入できますので、居住空間はもちろん、脱衣所・トイレなどの非居住空間にも温度計を設置することを是非!おすすめします。
各場所に温度計があれば、現在の温度の確認と同時に自宅内の温度差を目で確かめることができるので、どの場所に暖房の対策をするべきかが明確になります。
前述したように、室内の適正最低温度は「17℃」。3~5℃の差までは許容範囲ですが、室温が11℃以下の場合はヒートショックの原因になる血圧の急変動が起こりやすくなるので、要注意です。
また、時間によっても室温は変動するため、例えば朝トイレに長く入るという方はその時の温度を確認するのもポイントです。
特に朝は血圧が高くなりがちですし、暖かいお布団から出ていきなり寒いトイレに入って心臓や脳に負担が!などということが起きないよう、日頃からの室温チェックを習慣にすることもヒートショック対策の大事なポイントです。
その③ 部屋ごとの温度の差を縮める
では、室内の温度差で体に負担がかからないように、実際にどうやってその差を縮めるのか…。 やはり、温度差が大きい場所には個別に暖房機を設置する必要があると思います。
その際に問題になるのが、一般的に温度差の大きい「浴室・脱衣所・トイレ」のうち、まず脱衣所やトイレは滞在時間が短いのに瞬時に暖まる暖房機が少ないということ。また浴室には専用の暖房機が必要なので導入費用が高額になってしまうことが多いということです。
では、瞬時に暖まって尚且つ設置費用が適正な暖房機を取付けるためには、何を選択基準にしたらよいのでしょうか…。
脱衣所・トイレの暖房を選ぶポイント
脱衣所などには「置き型」の暖房機を置いている方が多いと思いますが、置き型のメリットとしてはどこにでも移動が可能なことと、手軽に導入できることだと思います。
種類としては「温風タイプ」「ヒータータイプ」に大きく分けられますが、速暖性という意味ではグラファイトヒーターなどの遠赤外線ヒータータイプがおすすめです。
一方、置き型タイプのデメリットとしては、脱衣所は比較的狭くて物が多いので、足元が邪魔になったり、ぶつかって本体が転倒する危険があること。また、可燃物が多い場所ですから火災にも注意が必要です。
そこでおすすめなのが「固定設置型」の遠赤外線ヒーター付き暖房機です。
高須産業製の「涼風暖房機SDG-1200GSM」はヒーターと温風のダブルで暖めるので付けた瞬間に足元まで一気に暖かく、また壁面の高い位置に取付けるので場所を取らずにスッキリ使えます。さらに「涼風」機能もあるので寒い時期だけでなく1年中便利に使える優れものです。
【SDG-1200GSM 涼風暖房機 ¥49,680(税込)※標準工事費込み】
1200Wのグラファイトヒーターの「輻射熱」を温風でさらに対流させるので、ヒーターの近くだけでなく脱衣所やトイレの空間全体を一気に暖めてくれるのが特徴です。
その速暖性をさらに活かすのが「人感センサー」。
人感モードでセットしておけば人を感知して作動し、いなくなると1分で自動停止しますので、スイッチの入切りなしでそこに行くといつも暖かい(もしくは涼しい)という快適な使い方ができます!(※手動で操作することも可能です。)
ちなみにヒーターの耐用年数は仮に1日3時間使用した場合で約10年。メーカーの「高須産業」ではすべての商品を日本国内の自社工場内で製造していますので、安全性はもとより耐久性にも非常に優れているので故障の心配も少なく、さらに5年の長期保証付きなので安心感に差があります!
参考 高須産業についてはこちら高須産業株式会社室内温度差でのヒートショックを防ぐためには、寒い脱衣所やトイレに「一瞬で暖まる」暖房機を設置することが必須です。ご自身やご家族の健康維持のためにもぜひご検討ください。
浴室の暖房を選ぶポイント
暖房機としてのメリットは脱衣所・トイレの機種とほぼ同様ですが、浴室暖房の場合は追加の機能として「換気」「乾燥」があり、暖房機を設置すると浴室が「乾燥室」にもなり、また常時換気ができるのでカビの発生を防ぐなど、多機能型で1年中便利に使えるのが特徴です。
一方、脱衣所やトイレの暖房機とそもそも違うのは「入浴中は体の表面が濡れていること」です。
脱衣所・トイレでは温風を最大に利用して瞬時に空間全体を暖めますが、入浴中に温風が体に当たると逆に「気化熱」で寒く感じてしまうという難点があるのです。
そこでお伝えしたいのが「入浴暖房」機能です。
人感センサーを使う脱衣所などと違って、浴室を暖房する際には「予備暖房」で予め浴室を暖めてから、入浴するタイミングで「入浴暖房」に切替えます。
「予備暖房」ではヒーターと温風が最大で作動して浴室全体を一気に暖めますが「入浴暖房」に切替えると温風をごく微風に調整するので体に温風があたって寒いということがなく、その上入浴中もグラファイトヒーターの輻射熱が降り注いでいるので、一般的な温風タイプの浴室暖房機に比べて体感温度が格段に高いことが最大の特徴です。
【BF-261RGA 浴室換気乾燥暖房機(天井用)¥98,000(税込)※標準工事費込み】
【BF-861RGA 浴室換気乾燥暖房機(壁用)¥98,000(税込)※標準工事費込み】
遠赤外線ヒーター付きの浴室暖房機が工事費込み、さらに5年保証や乾燥の際に使えるランドリーパイプも付いてきてこのお値段は、他と比べても格段にお得だと思います。
ちなみに、過去に「取付けができないと言われてしまった…」という方も諦めないでください!
浴室暖房の専門店すみーくではさまざまな浴室に設置できる多様な機種をご用意しておりますので、専門の担当者が浴室の状況を詳しくお伺いし、お取付け可能な暖房機をご提案させていただきます。
また「浴室暖房は良さそうだけど設置費用が不明瞭で…」とご心配の方も、お電話だけで概算のお見積りをお伝えできますので、まずはお気軽にご相談ください。
工事時間はたったの2時間。取付けたその日から暖かい浴室で安心して入浴していただけます。 浴室の寒さを改善して春のヒートショックを防ぐために、ぜひ一度ヒーター付きの浴室暖房機を検討されてはいかがでしょうか。
まとめ
春にも起こるヒートショックを防ぐためには、とにかく「室内の温度差をなくす」ことが大切だということが分かりました。
その上で、下記の屋内で「寒いと感じる場所」の統計をご覧ください。
参考:暖差リスク予防委員会 ~全国冬の住宅に関する意識調査~
なんと、浴室を上回って6割近い方が「脱衣所」が寒いと回答しています。
2人に1人が寒いと感じている3位のトイレも含めて「非居住空間」の寒さ対策がいかに大切か、考えさせらせる統計だと思います。
家の建替えや大がかりなリフォームをするのはとてもハードルが高いと思いますが、脱衣所や浴室専用の暖房機、それも暖房効果が確実で安全性や耐久性に優れている日本製の暖房機を設置して、毎日の苦痛やストレス、健康不安を払拭できるとしたら、それは意外と身近な選択肢なのかもしれません! 1日でも早く「室内温度格差」をなくして、1年を通して安心安全な毎日をお過ごしください♪