すみーく内田
浴室暖房乾燥機。
雨の日や花粉防止など、室内で洗濯物を乾かす方にとって、浴室で洗濯物の乾燥ができるのは本当に便利ですね。
特にガス式の暖房乾燥機は温風の威力があるので、浴室乾燥機の中では洗濯物をいちばん早く乾かすことができます。一方、乾燥するためにかかるガス代は、1時間あたりで見ると電気代の約2倍程度となります。
(1時間あたりのコスト ガス式:約64円/電気式:約33円)※当社調べ
また、室内機の経年劣化や故障などで同じガス式に交換する際には、平均的な費用として10万円台後半~20万円台前半程度。電気式への交換費用が8万円台~10万円台前半なのと比べるとだいぶ差があるのが気になるところです。
どの機種に交換できるのかネットで調べていて、価格的には電気式の方がだいぶ安いし性能もあまり変わらなそうだし…と電気式の暖房乾燥機が気になっている方も多いのではないでしょうか。
でも、現在使用しているものがガス式なのに、そもそも電気式のタイプに交換可能なのか、交換するデメリットはないのか、疑問ですよね…。
結論から先にお伝えしますと「交換できます」!
この記事では、浴室暖房乾燥機の専門店すみーくが、ガス式から電気式に交換する方法や、それぞれのメリット・デメリットについて解説します。
浴室暖房はガス式から電気式に交換できます
現在の浴室暖房乾燥機がガス式だった場合でも、電気式へのご交換は基本的には(※1)可能です。
そもそも、ガス式と電気式はどう違うのでしょうか。
ガス式 浴室暖房乾燥機
ガス暖房乾燥機を作動させる熱源は、屋外の専用熱源機のガスです。ガスが燃えて水を暖め、それを温風として浴室内に送っています。熱源は浴室ではなく屋外にあるということです。ちなみに「ガス温水式」ともいわれています。
ガスの他に、リモコン操作などのために必ず電気の配線も接続されています。要するに、ガスと電気を両方使っているのが「ガス式」となります。
電気式 浴室暖房乾燥機
ガスと比較すると、電気のみで作動しているのが電気暖房乾燥機で、一般的には浴室内の本体に内蔵されているPTCセラミックヒーターなどを熱源としていて、その熱を本体内のモーターが回ることで温風として浴室内に送っています。
電気式の中でも、すみーくで取り扱っている「遠赤外線グラファイトヒーター」を熱源とするタイプは、熱源が直接見える位置に付いているので、本体内のモーターで起きた風をヒーターの熱を含んだ温風として浴室内に送るほか、グラファイトヒーター自体の輻射熱で直接浴室や体を暖めるという方式のため、暖かさの面で非常に優れています。
また、電気暖房乾燥機にはガス式のような「屋外の専用熱源機」との接続はなく、熱源が本体に組み込まれているため、浴室内に本体を設置するだけのよりシンプルな工事でOKということになります。
そのため、ほとんどの場合で(※1)ガス式から電気式への交換は可能ということになります。
(※1)ガス式から電気式に交換できないのはどんな場合?
ガス式の浴室暖房乾燥機の温風はどこで作られているのでしょうか。
「給湯」や「ガス床暖房」の熱源機と共有の専用熱源機のガスで水が暖められて、その温水が配管によってそれぞれに送られ、浴室暖房乾燥機の場合は本体内部のファンが回って温風として本体から吹き出しています。
電気式の浴室暖房乾燥機に交換する場合、まず浴室暖房用の温水を送る配管の元を止める必要があります。その作業はガスの業者さんが行いますが、まれにその切断ができないことがあり、その場合は電気式への交換が不可能ということになります。
また、故障しているのが浴室内の本体のみでなく、熱源機本体に問題がある場合には(その場合はお湯がでなくなるなど他の問題も発生しているばずですが)、当然熱源機そのものの交換が必要になります。
その交換の際に、給湯のみの熱源機(いわゆる給湯器)に交換するのであれば、浴室には電気式の暖房乾燥機を取り付けることが可能です。
ガス式から電気式に交換するメリット
① 本体価格および交換費用が安い
ガス式の暖房乾燥機は、構造的に外からの温水を本体内に取り込む配管が必要など、電気式のように本体にヒーターが内蔵されているシンプルなものと比べると機械の本体そのものがやや高額になります。
またガス式の方が、既存機械の取り外しや設置の工程が多くなりますので、どうしても工事費も高くなりがちです。
電気式への交換の場合、浴室内のガス暖房乾燥機本体を取り外し、そこに新しい機械を設置すれば基本的には交換が完了します。
・暖房乾燥機本体の価格がガス式より電気式の方が安い
・工事内容がシンプルなので撤去費や設置工事費が比較的安い
ガス式から電気式に交換するいちばんのメリットは、やはり費用面だと思います。
② ランニングコストが安い
冬の暖房、梅雨や洗濯物の渇きにくい時期の洗濯物の乾燥、夏場の涼風、毎日の換気と、一年中便利に使える浴室暖房乾燥機ですが、気になるのはランニングコストですね。
できれば費用を気にせずに使いたいけど、ガス代や電気代の請求が怖いので特に「乾燥」はガマンして使わないで部屋干しにしている、というお声を聞くこともあります。
まずはガス式と電気式の乾燥コストを比較してみましょう。
上記のようにガス式と電気式、また100Vと200Vでは、コストにそれほど大きな違いがないのがお分かりいただけると思います。むしろ違うのは「乾燥時間」です。とにかく乾燥時間をなるべく縮めたい!という方には「ガス式」がおすすめだと思ます。
ただし、暖房ではやはり電気式100Vタイプはガス式の約半分くらいのコストです。もちろん暖かくなければ意味がありませんが、遠赤外線グラファイトヒーター搭載の100Vタイプであれば、入浴中の体感温度はガス式と比べても十分な暖かさです。
時間よりもコストを重視するという方には、交換費用なども含めて総合的には「電気式」をおすすめします。
③ 夜間電力を利用できる
電気式であれば、電力会社の夜間電力プランを利用するというコスト削減方法があります。
夜間に浴室暖房乾燥機を利用するメリットは、夜に入浴しながら洗濯機を回し、入浴後すぐに浴室に洗濯物を干すと朝には乾いているプラス、入浴後の浴室もしっかり乾燥できるのでカビの発生も防ぐことができ、なおかつ電気代が安い!という、とても効率が良くて、洗濯の家事導線も最短になる使い方ができるという点です。
④ 暖房しながら入浴できる ※当社のグラファイトヒーター式の場合
一般的な浴室暖房乾燥機の「暖房」は「入浴前に浴室を暖め、入浴中は消す」という使用方法です。
ガス式でも電気式でも、温風のみで暖めるタイプの場合、入浴中に作動させてしまうと、濡れた体に温風があたって寒い!という現象(気化熱)が起きてしまうからです。
そのため時間が経って浴室の温度がだんだん下がってくると、入浴中に「寒い…」と感じることがあるかもしれませんが、遠赤外線グラファイトヒーターが付いている暖房乾燥機には「入浴暖房」という機能があり、入浴中は温風をごく微風に調整し、ヒーターの輻射熱で直接からだを暖めてくれます。
お日さまにあたっているようなポカポカした暖かさというのが、いちばん近い表現だと思います。
この点は、一般的な温風タイプの電気式に交換するのとはまったく違う大きなメリットと言えると思います!
ガス式から電気式に交換するデメリット
① 乾燥時間が長くなる
前述したように、ガス式に比べると電気式の浴室暖房乾燥機の方が乾燥に時間がかかります。
洗濯物の量や季節、浴室の広さなどによって乾燥時間は一定ではありませんのであくまでも目安となりますが、例えば3㎏の洗濯物を乾かすために必要な時間は、ガス式では約1時間、電気式100Vタイプでは2時間20分(※当社調べ ※電気式は当社取扱い機種の場合)となります。
現在ガス式を利用していて、「時短」がいちばん大切という場合には、電気式への交換はあまりおすすめではありません。
② 専用熱源機の浴室暖房乾燥機用の配管を止める処理費用がかかる
ガス式から電気式に交換する場合、標準的な基本工事内容は下記の2点です。
・既存室内機の取り外し
・新規電気式暖房乾燥機の取付け工事 (※既存の電気配線の容量が不足している場合は新規で配線を引く追加工事が必要)
標準工事内容は電気式から電気式への交換が基準となっていますので、ガスの機械周り配管の処理費用は含まれていません。
また、その作業を行うのはガスの専門業者になりますので、ご自身で担当のガス会社(領収書などにご契約先の連絡先などが記載されていると思います)に連絡をして、電気式への交換工事の前までにその処理をしておく必要があります。
すみーくではその費用についてご案内することができかねますので、ご契約のガス会社にご連絡の上「浴室暖房機を電気式のものに交換するので、その処理をお願いします。」とご依頼いただき、その際にだいたいのお見積り金額を確認してみてください。
ガス式から電気式に交換する方法
現在の機種のサイズや機種番号を確認する
特に「天井用」の場合には、浴室の「1室換気タイプ」のほかに、脱衣所やトイレも同時に換気する「2・3室同時換気タイプ」が付いていることがあります。それによって取り付ける機種も変わりますので、まずは現在の「換気」タイプの確認をしましょう。
また天井用の場合は、室内機の大きさの確認が必要となります。
既存のガス暖房乾燥機が、交換する電気式の本体(503㎜×363㎜)よりも大きい場合は、天井開口部の隙間を塞ぐための「プレート」が必要になりますので、機種番号を調べておいていただくことをおすすめします。
プレートの設置費用は目安として15,000円~19,000円程度となります。(※当社の場合)
こちらから交換前のチェックポイントを詳しくご覧いただけます☺
設置前までに屋外の専用熱源機で浴室暖房用の配管の処理を行う
すでに前述しておりますが、電気式の機械の設置にお伺いするのは「電気工事士」の資格を持っている担当者なので、ガスの取扱いができかねます。お手数ですが、お客様よりご契約のガス会社様に連絡の上、工事前までに配管の処理作業のお手続きをお願いいたします。
おすすめの機種は?
今までガス式の浴室暖房乾燥機をお使いだったお客様にとっては、威力のある温風で事前に浴室を暖めて、乾燥時間も短いということが当たり前になっていると思います。
通常の温風式の電気暖房乾燥機ではパワー不足がどうしても否めないところですが、グラファイトヒーター付き機種なら「ヒーターの輻射熱と温風のダブル」で一気に暖めるので、ガス式にも劣らず時短で予備暖房ができることと、なおかつ入浴中も暖房を使える「入浴暖房」機能があるので、今まで以上に暖かく快適です!
おすすめ その① 暖房が優先で 通常の広さの浴室
・洗濯乾燥などより、とにかく寒いのが困る!より暖かいものが良い!という方
・在来工法のタイルなどの浴室で1坪(約2畳)、ユニットバスなで1.5坪(約3畳)程度までの浴室の方
◆BF-261RGA グラファイトヒーター天井用100Vタイプ
http://www.yokusitudanbou.com/fs/sumiiku/BF-261RGA
◆BF-861RGA グラファイトヒーター壁用100Vタイプ
おすすめ その② 乾燥時間も重要で かつ広めで寒い在来工法浴室
・暖房はもちろんだが、優先は洗濯乾燥なのでできるだけ時短で乾かせるものが良い!という方
・在来工法のタイルなどの浴室で1.5坪(約3畳)以上あり、窓も大きくて天井も高く、少しでも容量の大きい機種をつけたい方
◆BF-271RGA2 デュアルパワーヒーター天井用200Vハイパワータイプ
http://www.yokusitudanbou.com/fs/sumiiku/BF-271RGA2-nasi
◆BF-871RGA2 デュアルパワーヒーター壁用200Vハイパワータイプ
その他、脱衣所の暖房機とのセットなど、さらに快適なおすすめを探したい方はこちらから☺
まとめ
ガス式の浴室暖房乾燥機から、電気式への交換。
意外とメリットが多く、特に費用面では「交換費用」「ランニングコスト」ともにかなりの削減になることをお分かりいただけたのではないかと思います。
再度「メリットとデメリット」また「交換する際の確認事項」をまとめてみます。
◆メリットとデメリット
◆電気式に交換する際の確認事項
まずはお気軽にご相談ください!
お客様のご自宅に合った交換方法をご案内させていただきます☺